ロビンソン漂流記

孤島での孤独な冒険

ロビンソン漂流記

「ロビンソン漂流記」でプレイヤーは、孤島に漂流してきたロビンソン・クルーソーに、厳しい環境で生き残るための技術をたたき込む立場になる。初めは無力な彼が、次々に襲いかかる災厄にただ打ち勝つだけではなく、時には敗北を喫することで、より多くのことを学び取るようになる。最終的には、強力な海賊船2隻を倒して、より高い得点を目指す。

ミニサイズの本格ソリティアカードゲーム

「ロビンソン漂流記(原題は"Friday")」は、2011年にドイツ発売されたオリジナルのソリティアカードゲームである。ドイツだけではなく、全部で7つの言語に「移植」され、世界的なスマッシュヒットとなった。その中には日本語版も含まれており、現在でも入手は容易である。

本作は、「ドミニオン」等でおなじみのデッキ構築要素が盛り込まれており、それがソリティアの枠組みで楽しめるよう巧みにデザインされている。スコアの記録や難易度調整で、長く何度でも遊べるようになっている点もすばらしい。

このレビューは、「ロビンソン漂流記」を初めてプレイした際や、久しぶりにプレイする前などに、ルールを円滑に確認することができるように構成した。

準備:警戒カード・海賊船カード・体力コマ

まず、3枚の警戒カードを上から「緑」「黄」「赤」の順で重ねて適当な場所に置く。続いて海賊船カードをシャッフルしてから2枚をめくり、それを場の適当な場所に表向きで置いておく。残りの海賊船カードはこのゲームでは使用しないので箱に戻す。そして体力コマ20個とその「在庫」を扱いやすい場所にまとめておく。

セットアップ

ゲーム開始時の警戒段階は「緑」である。ゲームが進行するにつれ、「緑」→「黄」→「赤」→「海賊との最終決戦」と移行する。後の警戒段階になるほど、戦闘の難易度が増す。

ゲームで使用するカードは、この他に3種類ある。これらは全て戦闘カードと呼ばれており、その総称通りに、災厄に立ち向かう戦闘時に使用する。

準備:災厄カードと災厄の山札

「災厄」と「技術」に分かれている30枚のカードである。これらを全てシャッフルし、災厄の山札配置ボード上に置く。これを災厄の山札という。

災厄の山札からめくられるカードは災厄カードとして、「災厄」側を上に向けて使う。めくってから災厄側を上にするので、山札に積まれているときやシャッフル時には、カードの向きを気にしなくてよい。

災厄カードは、ゲーム中に技能カードに変わることがある。災厄カードの下半分は、そのときに使用する。

災厄カード

準備:漂流カードとロビンソンの山札

カードの下半分に丸太の塀があり、その塀に何のシンボルも描かれていない18枚のカードは「漂流カード」という。これらを全てシャッフルし、ロビンソンの山札配置ボードへ裏向きにして積み重ねておく。この山札のことをロビンソンの山札という。

漂流カード

補足:ルール文面では「ロビンソンの山札」が「ロビンソン・デッキ」となっている箇所が随所にある。どちらも同じ山札のことを指すので、このレビューでは「ロビンソンの山札」に統一している。

準備:衰弱カードと衰弱の山札

衰弱カード

カードの下半分に「標準(衰弱B)」と「深刻(衰弱A)」のシンボルが描かれている11枚のカードである。

これらの衰弱カードはゲーム当初には使用されず、ゲーム中に1枚ずつロビンソンの山札へ加えられていく。その準備として、衰弱の山札を以下の要領で用意しておく。

まず、レベル1ゲーム(最もやさしい難易度)では、標準(衰弱B)の「バカ丸出し」カードは使わないので箱に戻す。残りは標準(衰弱B)7枚、深刻(衰弱A)3枚の計10枚となる。

これらを別々にシャッフルし、深刻(衰弱A)3枚を先に衰弱ボードへ裏向きに置き、続いて標準(衰弱B)7枚をその上に裏向きにして置く。

衰弱の山札

準備:自分の前を空けておく

終盤の様子

プレイする場として自分の前を空けておく。

右の写真のように、終盤では、多くのカードが場に置かれるので、予め十分な広さを確保しておいた方がよい。

ゲームの進行手順

ゲームは、以下の手順で進行する

  1. 災厄カードを2枚めくる / Drawing two hazard cards.
  2. 災厄に立ち向かう / Fight against the hazard.
  3. 戦闘後処理 / Resolve the fight.

手順:災厄カードを2枚めくる / Drawing two hazard cards.

災厄の山札の上から災厄カード2枚をめくって表向きにする。そのうちの1枚を選び、それを「災厄カード」として自分の前に置く。選ばなかった方の1枚は、表のまま災厄の捨て山に置く。

災厄カードをめくる

手順:災厄に立ち向かう / Fight the hazard.

災厄カードに立ち向かうことを「戦闘」という。

あなたが選んで場に置いた災厄カードには、中央左側に白地のマスに数値が示されている。これに等しい枚数まで、漂流カードをロビンソンの山札から無償でめくることができる。

無償の戦闘カード

無償でめくった漂流カードは、災厄カードの左側へ置く。

無償でめくる漂流カードは、少なくとも1枚のカードをめくった後であれば、災厄カードに示された数値に関わらず、いつでもカードをめくるのをやめてよい。

任意で停止

災厄値と戦闘力とは

災厄カードは、ロビンソン・クルーソーへ突きつける課題である。彼がこれに「勝利」するためには、災厄カードに記載された「災厄値」と同じか、それ以上の「戦闘力」が必要となる。

「災厄値」は、現在の警戒段階(緑・黄・赤)に応じて変化する。ゲーム開始時の警戒段階は「緑」なので、緑色の丸の中に示された数値が現在の「災厄値」となる。

警戒段階と災厄値

なお、「海賊との最終決戦」で使用する海賊船カードは、カードに記された災厄値を使用する。海賊船カードの災厄値は特殊能力によって決定されるものもある。

終盤の様子

「戦闘力」は、ロビンソンの山札からめくった漂流カードの左上に示されている数値である。

もし、複数の漂流カードをめくったのであれば、それらはすべて加算する。

戦闘力がゼロやマイナスのカードもあるので、複数枚のカードをめくったとしても、結果として戦闘力がゼロやマイナスになることもある。

追加の戦闘カードをめくる(任意)

無償の戦闘カードをめくった後、更にロビンソンの体力を1個消費するごとに、追加の戦闘カードをロビンソンの山札からめくることもできる。任意なのでやらなくてもよい。また、複数の体力コマを支払って、複数枚の戦闘カードをめくってもよい。

追加の戦闘カード

コストを支払ってめくった戦闘カードは、災厄カードの右側へ置く。

戦闘は自動的には終わらない。現在の戦闘値がどうであれ、プレイヤーが追加のカードをめくらず、特殊能力も使わないと決めるまで続く。そう決めたのであれば戦闘は終わり、その解決を行う。

手順:戦闘後処理 / Resolve the fight.

場の戦闘カード(具体的には、この戦闘でロビンソンの山札からめくって、場に表向きに置かれている漂流カード・技能カード・衰弱カード)から戦闘値を求める。それが災厄値と同じか、それを越えていたのであれば、その災厄に勝利する。そうでなければ屈する(敗北)。

災厄値と戦闘力

災厄に勝利した場合

この戦闘でロビンソンの山札からめくって場に置いた全ての戦闘カードをロビンソンの捨て山に置く。そして、場の災厄カードの技能側を上に向けてロビンソンの捨て山へ置く。

つまり、戦闘に勝利することで災厄カードは技能カードに変化する。ロビンソンの山札やロビンソンの捨て山にある「元」災厄カードは、めくってから技能側を上にするので、山札に積まれているときやシャッフル時には、カードの向きを気にしなくてよい。

災厄に勝利

災厄に屈した(敗北)場合

現在の警戒段階に応じた災厄値から、この戦闘での合計戦闘値をめくる。その値だけ、体力コマを減らす。

減らされた体力1ごとに、この戦闘でロビンソンの山札からめくって場に置いた漂流カードか技能カードを1枚選び、それをゲームから除外してよい(しなくてもよい)。

同様に、減らされた体力2ごとに、この戦闘でロビンソンの山札からめくって場に置いた衰弱カードを1枚選び、それをゲームから除外(ゲームから取り除く)してよい(しなくてもよい)。

災厄に屈した
破棄コスト

戦闘カードを除外することは、ロビンソンが災厄に屈し、体力を減らされたときでなければ行えない。そして、その戦闘で減らされた体力の分までしか、カードの破棄コストの支払いには使えない。

減らされた体力を全て破棄コストの支払いに使用しなくてもよいが、戦闘で減らされた体力を越える体力をコストとして支払ってはならない。

このため「ロビンソン漂流記」では、意図的に災厄に屈することも重要な戦略となっている。

なお、上記の除外処理は組み合わせてもよい。例えば、戦闘の結果として体力を3減らされたのなら、この戦闘で使用した漂流カード1枚と衰弱カード1枚をゲームから除外する、あるいは、漂流カード3枚を除外する、などができる。

除外の例

除外されなかった戦闘カードは、ロビンソンの捨て山に置く。最後に、勝てなかった災厄カードを災厄の捨て山に置く。

災厄に屈した後

特殊能力

特殊能力

戦闘カードの幾つかは特殊能力を持っていて、それがカードに記されている。

漂流カードと技能カードの特殊能力は、現在の戦闘中、カードごと1度ずつ使用することができる。

これらの戦闘カードの特殊能力を使用した場合、使用済みであることを示すために、90度回して横向きに置きなおす。

横向きになったカードの特殊能力は、この戦闘ではもう使用することはできない。

特殊能力はロビンソンの山札から戦闘カードを1枚めくって場に置くごとに、その戦闘で場に置かれている未使用の特殊能力を使用することができる。

たった今めくったばかりの戦闘カードに特殊能力があればそれをすぐ使うことができるし、その戦闘で既に場に置かれている戦闘カードに記された未使用の特殊能力を使用することもできる。

特殊能力の使用タイミング

ある戦闘カードの特殊能力を適用し終えた直後に、連続して別の戦闘カードを使用することも可能である。

1回の戦闘において特殊能力を使用する回数には制限がない。ただし、ある特殊能力を使用したのなら、その効果を適用し終わるまで、他の特殊能力を使用することはできない。

前述のように、1枚の戦闘カードに書かれた特殊能力は、1回の戦闘では1回しか使用できない。

特殊能力の連続使用
衰弱カードの特殊能力

ゲームの途中から加えられる衰弱カードには、上記とは別に不利益をもたらす特殊能力を持つものがある。

衰弱カードの特殊能力は、戦闘が終了するまでに必ず使用しなければならない。ただし、戦闘中に除外や破壊された衰弱カードの特殊能力はキャンセルされ、使用されない。

補足:ルールブックの「衰弱カード(12ページ)では、「~災厄カードを破棄したり除外した場合、災害カードの特殊能力を使用しなくて済みます~」と書かれているが、これは恐らく誤訳で、この文の「災厄カード」「災害カード」はいずれも「衰弱カード」と読み替えるべきだろう(そもそも『災害カード』というカードは存在しない)。

ロビンソンの山札が尽きた場合

ロビンソンの山札からカードをめくるタイミングでカードがないときには、衰弱カードの山札から1枚をめくり、その内容を確認せずに、現在のロビンソンの捨て山を裏にしてからそれを加える。それをシャッフルして、新しいロビンソンの山札を作る。

ロビンソンの山札を新しく作る

災厄の山札が尽きた場合

もし、「1. 災厄カードを2枚めくる」の手順で災厄の山札が1枚しかない場合は、それだけをめくって、現在の警戒段階で戦闘を行うかどうかを決める。

この戦闘を行わないときや、あるいは災厄の山札に「手順1.」の開始時からカードが1枚もないなら、警戒段階をひとつ進める(緑→黄、黄→赤、赤→海賊との最終決戦)。

海賊との最終決戦でなければ、捨てられた災厄カードを全てシャッフルし、災厄の山札を作り直してゲームを再開する。海賊との最終決戦に突入したときは災厄カードは使わない。

災厄の山札と警戒段階の上昇

海賊との最終決戦

海賊船カード

警戒段階が「赤」のときに災厄の山札が尽きたのであれば、災厄カードはもう使わない。セットアップで準備していた海賊カード2枚との決戦となる。

まず2枚の海賊カードのどちらかを選択し、それを災厄カードのように扱って「2. 災厄に立ち向かう」の手順を行う。最初の海賊船に勝利したら、めくった戦闘カードを全てロビンソンの捨て山に置き、続いて残った海賊船と戦闘を行う。

この2枚の海賊船との戦闘では、意図的に敗北を選択することはできない。また実際に海賊と戦って、敗北したのであればゲームにも敗北する。2隻の海賊船に勝利したことで、あなたはこのゲームに勝利したことになる。ルールに記述された得点計算を行って記録しよう。

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